Autogenesis diary

日々思う事やイラスト制作日記。

食卓でご飯を食べるということ。

先月の話になりますが僕の生まれ育った実家が引っ越しをするということで、いろいろと手伝ったり、放置していた自分の物を持ってかえったりとバタバタしておりました。

 

片付けをしていると昔のものがどんどんと湧き出てくる。こんなにあるものなのかと、正直途方に暮れそうになりました・・・。30年以上という歳月はやはり、なかなかなものです・・・。

 

そうこうしながら、母、妹、僕の3人で家の片付けをしていたのですが、どうしても運びたいものがでてきてしまい、急遽父親が引っ越しに参加することになりました。急遽・・・?父親・・・?なんで・・・?と思うかもしれませんが、僕はほぼ母子家庭で育ってきました。自営業ということもあり、事務所兼アトリエのある父は家に帰ってくるということが結構レアだったんですね。仲が悪いということはなかったし、僕は父親の影響をかなり受けています。途中からは友達感覚みたいな感じですね。なので珍しく父が家に帰ってくるということになるとその日は外食という感じになっていました。今は千葉の海の近くにアトリエがあり、僕のサーフボードもそこに置かせてもらっています。なので今回も急遽父親の参加というかたちになった訳です。

 

父親は家に着くと、「取り敢えずなんか食べに行こう!」と言いました。今まで基本家族が揃う時は外食でしたから、いつものノリだったんですね。ですが、引っ越しの前日ということもあり家は凄い状態に・・・。とてもじゃないけど外に食べに行く時間と体力はありませんでした。そして母も結構機嫌が悪い。ま・・・今ではちょっと微妙な関係になってしまったので、当たり前と言えば当たり前ですが・・・。

 

ということで、母をなだめつつ、それでも何か食べない訳にはいかないのでお弁当を買ってきて食卓でご飯を食べるということになりました。

 

食卓で4人揃ってご飯を食べる。考えてみれば15年ぶり位になるのではないでしょうか・・・。自分が育った家の最後の日に、家族揃って食卓でご飯を食べる。とても不思議な感覚でした。思えばあの時、もっとちゃんとみんなで食卓でご飯を食べていたなら、もう少し家族として繋がっていられたのかな・・・と思ったりもします。食卓のある部屋はその家の象徴のようなものなのかもしれません。

 

僕には今自分の家族があり、揃ってご飯を食べれるのは休日くらいです。正直それが当たり前位になっていました。ですが、家族揃って食卓でご飯を食べる時間って、きっとかけがえのない時間なんですよね。もっと大切にしていこうと思います。

 

ということで、実家から持って帰ってきたエゴン・シーレの画集と絵の具箱を横に、また制作に戻ろうと思います。

 

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